授業論・教師論のページ

メールで反応をどうぞ。伝言板に反応をどうぞ。

「グラフで見る世界294 いじめ」「地獄」
「グラフで見る校内暴力といじめ」 「でんじろう先生とボク,私」

不登校日記「全米最優秀教師によるベストセラーを読む」 「見られている」

教頭試験」「校長試験」「指導主事試験」 「子ども生活実態調査」

望ましい中等学校」【不登校研究】 「学校教育の現状

授業で怒るとき怒らないとき」 「非熱血教師の三年間」 「学校祭 生徒と教師2002」

高校での仮説実験授業」 「増井君との指切り」 「学校祭 生徒と教師

お別れにもウソの作文」 「七夕飾りの授業」 「卒業写真

進歩か退化か」 「授業参観もシメタ」 「私は担任

定時制の新学期」 「黒板を消すのは誰」 「悪いのは誰

押しつけを感じた日」 「授業でどんどん説明したい」 「KIBIKURA

「たのしさを積み上げていきたい」 「視聴率低下の原因」 「授業通信3年生第1-2号1988


■「見られている」
 秋野終三さんのレポート。これも脅し?嫌がらせ教育なのか??

 watchinyou.pdf

■「地獄」
 地獄の絵本がベストセラー,その理由は? そもそも地獄とはなに?

 jigoku.pdf





子ども生活実態調査

 日本の子どもたちは,親子関係,友人関係,社会,将来などにどういう考えを持っているのでしょうか。ベネッセの調査結果を見ていきましょう。結構驚きの結果かも・・・。

 

isikichosa.pdf


2010.5.24





最優秀教師

 さて「これで私も最優秀教師」となれますかどうか。とにかく笑えることだけは保証いたします?!

 R50rules.PDF 2005.9.26




でんじろう先生とボク,私  〜仮説実験授業の選択

 denjiro.pdf 2009/07/26


このレポートを読むにはパスワードが必要です。仮説実験授業研究会員限定。パスワードは「伝言板会員」のものとは違います。パスワードはメールでご請求ください。





不登校日記

 「ボンズ」は親の期待に応えて不登校をつづけるのでしょうか。学校や家族の対応は?

 雨野終三さんのレポートです。著者の了解を得て掲載いたします。

 「ボクとボンズの不登校日記」 不登校日記.PDF 266KB

 このレポートを読むにはパスワードが必要です。パスワードは「伝言板会員」のものとは違います。パスワードはメールでご請求ください。



「学校教育の現状」

 久しぶりに「教務主任として初任者研修を行うこと」になったボクは資料を作っていましたが,いつものように「転んでもシメタ」で,こんなレポートになってしまいました。最初は「教務とは何か」の話がありますが,ほとんどは「不登校」「進学率」「卒業率」「校内暴力」「子どもの犯罪」「教師の休職率」などについて,最新のデータを加えたグラフで見てゆくものです。『たのしい授業』からいくつかのグラフを引用して改変しましたので,このレポートをコピーしたり,配布したりすることをお断り致します。

 なお,このレポートは拙作の「学校不適応の問題」をすでにやったことを前提としたサークル用のレポートですので,「学校不適応の問題」も合わせてお読みくださるよう,お願い致します。詳細は【不登校研究】で。   2004.6.26


R教育の現状.PDF 1.7MB


学校教育の現状2006」 もともとは初任者研修用に作りました。


「グラフで見る少年犯罪」諸外国との比較グラフ」 2006.11.6  


◎「グラフで見る校内暴力といじめ」 

・第一部「校内暴力」 Boryoku2006.pdf 3MB 2006.11.25 データと報道。

・第二部「いじめ」 ijime2006.pdf データと報道,文部省の通達をもとにして


※「校内暴力といじめ2007」 

 ijime2007.pdf 2007.11.27 いつものようにメディア報道もたのしめます


※「校内暴力といじめ2008」

 bouryoku2008.pdf 2009.1.25公開


★「問題行動といじめ2012」
 校内暴力,不登校,いじめの現状です。

 mondai2012.pdf 2012.11.26公開

■「グラフで見る世界294 いじめ」
 『たのしい授業』2012.12に掲載されたものに一部加筆したものです。ご要望が多いので掲載しますが,該当する『たのしい授業』の購入者限定とさせて頂きますので,このレポートを読むにはパスワードが必要です。パスワードは「○○のレポート用」とお書きになって,お気軽にメールでご請求ください。

ijime294.pdf

2013.1.17公開




■「望ましい中等学校 50年前の教育方針


 敗戦後文部省はそれまでの中学校を新制中学と新制高校に分離し,『新制中学校新制高校望ましい運営の指針』を出しました。そこにはどんなことが書かれてあったでしょうか。予想しながら読んでいきます。

2003.4.30


 R望ましい中等学校.PDF 251KB 











■「教頭試験」と「校長試験」

 「もしも教頭試験を受けるなら」

 教頭試験の要項から見る教頭像。教頭試験受験希望者必見?!


 教頭試験.PDF 19KB 


 「もしも校長試験を受けるなら」

 教頭とは要求される資質が異なる校長。校長への最短の道は何か?

 r校長試験.PDF 20KB


 「もしも指導主事試験を受けるなら」

 shidoshuji.pdf 60KB





■「KIBIKURA」

 ある熱血教師が毎日のように発行した学級通信。その学級通信には2種類あり,「TANOKURA」と「KIBIKURA」といった。

 彼は1年2組の担任であり,そのクラスは大変な騒ぎとなったのは言うまでもない。2年生になるとき,「学級解体を阻止しよう」とまでアジった担任である。

 学級解体のあと始まった2年生ではあるが,2年生になってすぐ修学旅行が実施される。この修学旅行は彼の強い意見が通って,1年生のときのクラスで実施された。そして,ようやく新クラス2年4組がスタートした。「たのしいクラス通信」なるものを発行した彼であるが,すぐに熱血の血が騒いで「学級通信は発行しない。それは生徒が書くものだ」と宣言。そして「KIBIKURA」を1年次からの連番で発行を始める。その内容たるや・・・・


・「KIBIKURA221」 166KB

・「KIBIKURA222」 164KB

・「KIBIKURA223」 168KB

・「KIBIKURA224」 150KB

・「KIBIKURA225」 160KB

・「TANOKURA226」 120KB なぜか突然「たのくら」へ

・「TANOKURA227」 171KB

・「TANOKURA228」 174KB

・「TANOKURA229」 166KB

・「KIBIKURA230」 148KB なぜかまた「きびくら」へ


これらのファイルはPDF形式です。

パスワード必要 これらのファイルを見るにはパスワードが必要です。詳細はこちらで。






■「授業通信3年生1988」


・第1号
 授業開きで施政方針演説,そして生徒さんたちに感想を書いてもらって,それをまとめた授業通信です。1988年度,高校3年生のみなさんと。

T3-8801.PDF 528KB

・第2号

 ボクの自己紹介など,うーん,むちゃくちゃ恥ずかしいです。この通信には生徒さんたちの個人データは出てこないのですが,ボクが恥ずかしいのでしっかりとパスワードロックをかけさせていただきます?!

 T3-8802.PDF 232KB


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■「視聴率低下の原因88」


 これはむちゃくちゃ恥ずかしい!就職も決まって,あとは早く卒業したいだけの生徒さんたちが授業に参加してくれなくなった高校3年生の秋。それに熱血教師はどう対応したかという記録で,授業通信をそのまま載せました。ボクの「ハズカシー」昔話シリーズ。

 『たのしい授業』に載った「生徒が授業に参加してくれなくなったら」は,この次の学校での話です。


Tshicho.PDF 441KB


このファイルはPDF形式です。

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■「たのしさを積み上げていきたい」

 高校生と初めての仮説実験授業《ものとその重さ》

ボクの「ハズカシー」昔話シリーズ。よりえさんの感想文も載っています。

 Rmonoto.PDF 164KB

このファイルはPDF形式です。





■「授業で怒るとき怒らないとき」

 「これはたのしんでもらえるぞー」と張り切って臨んだ授業。しかし生徒たちは無政府状態・・・。さてどうする?

ボクの「ハズカシー」昔話シリーズ。

 Rokoru.PDF 180KB

このファイルはPDF形式です。




■「非熱血教師の三年間」


 図らずも「熱血しないとどうなるか」という実験になってしまった三年間。生徒さんたちの評価はいかに?

 これもむちゃくちゃ恥ずかしいぞ。


 Rnekketsu.PDF 56KB

このファイルはPDF形式です。








■「高校での仮説実験授業」

「ボクの1990年度の授業を紹介します〜質問にお答えして〜」


 ボクは何を考えどんなふうに高校で仮説実験授業をやっていたかというレポート。


R90kasetsu.PDF 21KB

このファイルはPDF形式です。





増井君との指切り」

 熱血教師だったクラスの同窓会。元生徒さんたちは,ボクのことをどんなふうに評価していたでしょうか。そして,生徒と約束をしたボクは,果たして熱血教師を続けるのでしょうか。

 ボクの「ハズカシー」昔話シリーズ。


 Ryakusoku.PDF 268KB

このファイルはPDF形式です。




◎「学校祭,生徒と教師  提案権と決定権」

  学校祭で久しぶりに熱血する教師とすれ違う生徒たち。さてどうなる?

 「学校祭,生徒と教師」 Rgakosai.PDF 104KB

 このファイルはPDF形式です。


◎「学校祭,生徒と教師2002 越えられないハードル」

 「去年の二の舞は避けたい」その願いは通じるか?!

 R学校祭2002.PDF 312KB

 

 このファイルはPDF形式です。

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■「お別れにも〈ウソの作文〉」

 このレポートは,1992年の3月に札幌のサークルで発表したもので,当時ボクが勤務していた高校の生徒さんとのことを書いたものです。あれから5年がたって,ふとしたことからこのレポートを読み返してみました。若々しかったボクの授業や生徒さんたちに対する思いがストレートに出ていて,とても恥ずかしいのですが,特に若い教師のみなさんに読んで頂きたくて再発表します。


「お別れにも〈ウソの作文〉」 uso.PDF 24KB


このファイルはPDF形式です。

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たなばたかざりの授業


 以下のレポートは,1989年と1990年に,ボクが手書きで作成したものです。ボクの若々しいコメントなど,今から見るととても恥ずかしいものもありますが,「たなばたかざり」のレポートとして,まず以下の2本を公開いたします。ご検討下さい。(2001.7.9)

 生徒さんたちの感想を削って,誰でも自由に読めるレポートを公開しました。しかも,一番最初の「七夕飾り」の授業のレポートです。(2001.7.10)


◎「たなばたかざりの授業」 1988

  tanabata88.PDF 90KB  パスワード不要。自由にダウンロードして読むことができます。

 七夕飾りの授業を始めたいきさつと授業の様子を,作者の豊田泰弘さんへ宛てたレポート。後半の生徒さんたちの感想は,次のレポートの中にまとめてあります。

  このファイルはPDF形式です。



◎「高校生のみなさんと七夕飾り」 1989全国大会レポート

  tanabata89.PDF 525KB  パスワード必要

 ふたつの高校での授業の様子をまとめたものです。


◎「たなばたかざり」 授業通信1990

  tanabata90.PDF 315KB  パスワード必要


 これらファイルはPDF形式です。


パスワードについて

 これらのレポートは,当時の授業通信やレポートをそのままデジタル化したもので,生徒さんの氏名などの個人データが含まれています。そのため,これらのファイルはパスワードで保護されています。パスワードを入力しなければこれらのファイルを見ることができません。しかし,そういったことに配慮のできる,たのしい授業に関心をお持ちの多くの方には,読んでいただきたいと思いますので,お気軽にメールでパスワードをご請求下さい。

・パスワード請求方法

 メールでお名前とご住所,仮説実験授業研究会会員であるかどうかをお知らせ下さい。即日パスワードを折り返しメールいたします。






卒業写真」 

 生徒がと教師の位置関係。



進歩か退化か

 「分子模型パネル」製作で考えた教育的配慮の減退と結果主義への傾倒。
 ちょっとアヤシイレポート。



授業参観もシメタ!

 授業参観は困った。でもシメタの予想も。さて実際は。


・レポート「授業参観もシメタ」 r授業参観もシメタ.pdf 129KB

・参加者の感想文 r授業を見る会感想.pdf 111KB







■通知箋の所見は ウソの作文「私は担任」

 これは,ボクが10年以上前からやっているもので,この発案がボクのものなのか誰かの実践を真似したものかは,ちょっとわからなくなってしまいました。でも『たのしい授業』などに掲載されている「ウソの作文」の流れということだけはたしかです。


・評価は多様で

 学期毎に各家庭に送付される通知箋。ふつうはそれには各教科の成績が入っているだけです。でも成績だけでなく,せいとさんのいろんな面を評価してあげたいですよね。評価が特定のことに偏るとおかしくなってしまうから。


・評価の基本は自己評価

 とはいえ,成績以外のことは,なかなかはっきりとした形にはならないから,評価が難しいのも事実。でも,自己評価してもらえば簡単。生徒さんが評価して欲しいと思っていることを,ちゃんと評価してあげることができます。


 そこで始めたのが「私は担任」です。これは「自分が自分の担任になったつもりで,自分のがんばったこと,がんばって欲しいこと,親にお願いしたいことなどを,ウソの作文で書いてください」ということです。生徒さんたちは,「評価する」というのがたのしいみたいで,とてもたのしそうに書いてくれます。たまに「書くことない」という生徒さんがいますが,そんなときは「みんなー,彼の良いところとがんばって欲しいところはなんだろう。一緒に考えてあげてー」というと,出てくるのでまたたのしいです。でもこれはクラスの雰囲気によりますね。だから,担任がコメントしてあげてもいいです。「がんばったことなんかない」という生徒さんには,「忘れ物をしなかったじゃない」とか「授業をたのしめたじゃない」といってあげるといいみたい。

 さて,生徒さんたちが書いた所見は,担任のボクが読むと,大爆笑ものです。全然勉強なんかしそうにない生徒さんが「夏休み中は家庭学習に専念するそうですので・・」なんて書いてますし,「とってもがんばりましたから,ぜひお小遣いを値上げしてあげてください」と書いてある生徒さんもいます。

 ボクは生徒さんが書いてくれたものを読みながら,通知箋に所見を書きます。「ああ,こんなことを評価して欲しかったんだなぁ」と気がつくことがたくさん。いつも「やってよかった」と思います。所見はほとんど生徒さんが書いたままに書きます。生徒さんが書いた「所見」をそのまま通知箋に同封したこともありました。

 今年もステキな「所見」が集まりました。「さて,その所見をどうしようかなぁ」とにやにやしている毎日です。(2001.7.12)







■「定時制の新学期」


 定時制は,ふつーの全日制の高校とはかなり違っています。定時制を去る生徒さんたちに,新しくきた生徒さんたち,そして留年した生徒さんたち,そんな生徒さんたちにとって,授業はどうなのでしょう。予想しながら,読んでみてください。


  レポート「定時制の新学期」 Rsingaki.PDF 17KB

 タイトルをクリックするとダウンロードします。

 このファイルはPDF形式です。



黒板を消すのは誰?

 1年生の授業が終わって黒板を消していたら,生徒さんが不思議そうに「先生って偉いんだね」というではありませんか。「どうして」と聞いたら,「だって自分で黒板消しているじゃない」というのです。ボクは毎時間授業の後には,黒板を消してから職員室に戻ります。だって〈自分で使ったのだから消すのは同然〉という思いがして,全然苦にならないのと,「授業でやっていることをほかのひとに知られたくない(予習防止)」という思いがあるからです。それに,他の教師のことも気になるからです。というのもボクは授業にいって黒板が消していないと,なんか嫌な気持ちになります(でも,「へぇー,こんな勉強をしたんだ」などと話しながら,自分で消してしまいます)。そこで他の教師に,そんな思いをさせるのは申し訳ないからです。また「誰だ黒板を消さないのは」などと怒鳴られて,生徒さんたちに嫌な思いをさせるのも忍びないからです。
 でも生徒は「黒板を消すのは先生だけだよ」とのこと。うーんボクは非常識か。いいや「偉い」のか。みなさんは黒板を消していますか。たまに生徒さんが率先して黒板を消してくれたときなど,「ああ,ありがとうね」ととてもうれしくなってしまいます。(2000.6.8)

・前田嘉宣さん(北海道・様似)からの反応

「黒板を消すのは誰」を読んで
 今年担任した学級では最初去年までの学級での取り決めで日直が消すようになっていましたが,子どもたちがやり忘れても特に何もいわなかったので,徹底しなくなりました。子どもたちがやりたがるときは子どもに任せるようにしていますが,自分で消すようにしました。黒板に字を書いているのは,ほとんど私ですから,自分がやったことの後始末を自分でやるのは、当たり前と言えるような気がしました。このページを読んでみて,自分がきちんと黒板を消していないこともあるので,これからきちんと消すようにしなればならないと感じました。(2000.9.27)

 前田さん,反応をありがとうございました。思えば,予備校では授業が終わるたびに担任がやってきて黒板を消していました。大学では誰が消していたんだろう。きっと学生ですね。最後は掃除の人が消すけど。
 先生のなかには,前の時間の板書が残っていると,それを消さずに,空いているところに板書する人がけっこういますよね。嫌みだなぁと思うのだけど。まあ,「黒板を誰が消すか」なんて決まっていなくて,誰がきれいにしてもいいと思います。ただそんなことで子どもたちとギクシャクしたくないというだけかな。かくしてボクの黒板消しはエスカレートする一方で,一日の最後の時間の時は,黒板をピカピカにしてしまいます。思えばボクは教師になってから,ずっと掃除の時間も黒板を消していたなぁ。いや子どもの時からだ。きれいにするのって嫌いじゃないんだな。(2000.10.3)
 


 

悪いのは誰

 官制の研修会で事例研究と言うことで,以下のような事例について「実態把握方法,具体的対応,指導後の取り組みを考察せよ」という課題が出されました。

 被害者A男と加害者B男とは,ともに三年生で以前から顔見知りであり,AはBから廊下で出会ったときなどにからかわれたり,ものを一時的に取り上げるなどのいたずらを二年生の時から時々受けていた。
 三年生の二学期に入って,Bは別の三年生C男に,以前貸していた金を早く返すように催促した。そのとき,CはBに対して,Aに金を貸しているのでAから,もらってくれとうその言い訳をした。これを信用したBは,Aに対して執拗に強く返金を催促した。Aが返金に応じなかったことに腹を立てたBはAを一回殴打している。
 Bは体格も大きく,行動も粗野な面があることから,Aは,Cの話がウソであると抗議できずに悩み,いじめを苦にして学校を休みがちになった。
 Aも友人から金を借りたり,学校に出すべき金の一部を使い込んだりしていたこともあり,保護者にも学級担任にもBのことを相談しにくかった。

[質問] 
 この課題に対して研修に参加した教師たちはどのように反応したでしょうか。

予想
 ア 意欲的に取り組んだ
 イ それなりに取り組んだ
 ウ 取り組むことに反発した

 

 

 

 ボクがまず驚いたのは,とても多くの教師たちが,「こんなのを考えることは意味がない」と反発したことでした。なぜ「意味がないか」というと,「本当にあったことかどうかわからない」「各生徒の生育歴や生活環境など詳しい状況がわからない」ということらしいです。みなさんかなりお怒りでした。ボクはそんなことなど全く思いもしなかったのです。

[質問]
 ABCの登場人物のうち参加した教師たちが「一番悪い」と認定したのは誰でしょうか。

予想
 ア A
 イ B
 ウ C
 エ 全員

 

 

 

 各教師がこの「事件」に関して思いを述べましたが,これにもボクはとても驚きました。多くの教師が「Bの暴力がいけないのは当然だが,Aも金を借りたり使い込んだりして悪い。またCがウソを言わなければ,こんな事件は起こらなかったので,うそを言ったCが一番悪い」と答えたのです。

 さて,みなさんはこの「事件」をどう考えたでしょうか。ボクは結果主義の立場から「これは暴力事件である」と判断しました。つまり加害者Bを特別に指導する必要があります。その指導の中でAとの関係も考えさせたいと思うのです。Aが友達に金を借りたり,学校への金の一部を使い込んだりしたことをそんなに悪いことだとはボクには思えません。それよりも「保護者にも担任にも相談できなかった」ということを重視します。つまりこれは信頼関係の問題だからです。
 でもこんな意見を言ったのはボク一人だけ。うーん・・・・。(2000.2.19)


・教師の常識はどちらに

 ボクの考えがあまりに孤立していたので,学校へ戻ると同僚の松本さんに,この問題を考えてもらいました。だいたいボクと同じ意見でちょっと安心。さらにサークルでもこの問題を考えてもらいましたら,やはり研修会と同じく「こんな問題は考えることができない」と強く言う人(○と○さん)がいました。でもサークルの参加者のほとんどは,研修会に参加していた高校教師の常識とは違うものでした。(2000.4.19)


・中学生の反応は

 なんとこの問題を中学生のみなさんに考えてもらったのがサークルの古山園美さんです。さて中学生の反応やいかに。高校教師とは違う反応のように思いますが・・・。






 

A

B

C

全員

一番悪いのは誰

1

15

9

10

ということで,「全員」や「C」が結構いて,なんだか高校教師と似ています。あ,正義感のせいかなぁ。でも,「問題が悪い」といった生徒さんはひとりもいなかったそうです。ここは高校教師と違う・・。

 詳しい結果は,古山さんが学級通信に紹介していますので,関心のある方はどうぞ。古山さん,ありがとうございました。(2000.4.19)



 


押しつけを感じた日

 4月に入ってあるクラスの最初の授業でボクは頭を悩ませていました。というのも,それまでそのクラスでは,生徒さんたちがにぎやかでボクはちょっと困っていたからです。そして「これは生徒さんたちに喜んでもらえる」という授業書もほとんどやってしまっていて,「どうしようかな」と思っていたのです。
 ある授業書をやる予定はあったのですが,それまでの授業のことを考えると,彼らにたのしんでもらえるかどうか自信がありませんでした。そんなとき『たのしい授業』別冊の『最初の授業カタログ』を読んでいましたら,改めて「最初の授業からたのしく。たとえネタ切れになってもその方がいい」というのを読んで,なおさら自信のない授業書をやるよりも,別のことをやってみたくなりました。
 思えば,そのクラスでは,授業書ばかりやっていて,ものつくりは全くしていませんでした。というのも,《自由電子が見えたなら》や《電子レンジと電磁波》などの「間違いなくたのしんでもらえる」という自信のある授業書ばかりだったので,ついついボクが授業書だけを押しつけていたのかもしれません。またボクは,「ものつくりは最終学年のおたのしみ」みたいな考えをしていたこともあります。そこでいつもは最終学年でやるものつくりを,4月の最初の授業としてやってみることにしました。
 選んだものつくりは,前崎彰宏さんが紹介してくれた「マカロニアクセサリー」です。いままでの生徒さんたちも歓迎してくれたので選んだのですが,たのしんでもらえるかどうか不安でなりませんでした。
 授業では,生徒さんたちは大歓迎。「こういうのをやりたかった」という声。生徒さんたちのたのしそうな顔を見ながら,ボクは「たのしんでくれるに違いない」と授業書ばかり押しつけてきたように思えてなりませんでした。(99/4/20 丸山 秀一)



授業でどんどん説明したい

「どんどん説明したい」 解釈でなく,復習

仮説実験授業では,実験結果についてあれこれと説明しません。「解釈主義」ではないのです。「予想」を立ててから実験するから,実験がすべてなのです。僕が仮説実験授業を初めてから,ずっと長い間,まさにそんな感じで授業をしてきました。仮説実験授業の思想についても,「授業を受けていれば自然と分かるだろう」とばかりに,全くそれに触れることなくやってきました。
高校生の皆さんは,なかなか予想の理由をいってくれません。「討論」なんか,まず起こりません。ですから,いつからか実験の前に,僕がかなり説明するようになりました。
「もし,こういう考えが正しいとすると,アになるね」
「もし,イになったら,こういう考えで良いということになるかもね」
予想の違いを明確にすることは,実験をとてもたのしくします。「説明」するようにしてから,実験の「視聴率」がかなりあがったような気がするからです。
僕は,最近,実験が終わってからも,説明するようになりました。
「アが正解でした。ということは,この考えがあっていたということになる かな。つまり,こういう考えでしたね・・」
と,しつこくならない程度に,もう一度復習するのです。これが結構視聴率が良いのです。みなさん「うんうん」と納得してくれるようで。
実験結果から,解釈する「解釈主義」は,科学ではなく「超能力」です。「スプーンが曲がったから,超能力がある」っていうことでしょ。でも,予想を立てて実験した結果を,復習するのはいいみたいです。どうも「解釈」と「復習」の違いを僕は勘違いしていたようです。板倉聖宣先生に,「最近の教師は,常識がない人が増えて・・・」とまたいわれそうです。
さらに僕は,最近,仮説実験授業の思想についても,どんどん生徒の皆さんに話すようになりました。「こんなもの説明しなくたって,分かってくれる」と思っていたのが,やっぱり説明したほうが,皆さんも僕もたのしいから。でも,あまりやり過ぎると「理屈っぽい,説教みたいな授業」になるけどね。
「アを選んであってた人はかしこいねー。でもね,イを選んだ人も,賢いから 間違ったのよ。だって,今までの実験じゃ,全部答えはこうなったものね。 『頭がいいから間違える』という言葉があって・・」
 うーむ,ちょっと説教くさいなー。まあ,ほどほどに・・。

(1992.6)




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