■不登校研究特設ページ

メールで反応をどうぞ。伝言板に反応をどうぞ。



更新

2009.8.23 レポート「不登校の現状と報道2009
2008.11.11 レポート「不登校の現状と報道2008}
2007.9.5 レポート「不登校の現状と報道2007}
2006.8.30 レポート「不登校の現状と報道2006
2005.8.30 レポート「不登校の現状と報道」 
2003.8.16 不登校者変遷グラフ更新

 官制の研修会に参加させられ,さらに〈「不登校への対策」として提言せよ〉とのおいいつけ。当たり障りのないつまらぬレポートなぞ書く気はしないので,板倉聖宣先生の発想を使って数量的に調べ上げて,「不登校生徒数が増えていることは歓迎すべき事」という提言をしてこようと思っています。

 とりあえず文献等を整理して,不登校について調べるときに便利なページを作れたらいいなと思っています。


◎不登校と登校拒否(2/6更新)

 これいつのまにか「登校拒否」が「不登校」になってしまったでしょ。ボクの感じでは,「登校拒否」の方が意志が明確に感じられて好きなんだけどなぁ。


◎文献と研究状況(2/11更新)

・文部省のホームページ
  http://www.monbu.go.jp/stat/jmstat.html
 に「各種統計情報」としてデータがあります。しかし,不登校者数のデータは小学校と中学校分のみの平成10年分だけしか公開されていません。でもまあとりあえずここの全データをダウンロードしました。
 その後掲載データがかなり増えました。今後にも期待。


・『文部統計要覧』 2000.1版 700円
 というのが売っていることを丸善のホームページで確認。ここで注文しては,時間がかかるので売っているところを探すと,官報販売所や政府刊行物サービスセンターですぐに手にはいるようです。(詳しい情報はこちらでhttp://kanpou.pb-mof.go.jp/html/hanbai.htm)しかし,電話をかけても通じない。どうやら土日は休みのようです。それでは大型書店へ探しに行ってきます。
 入手しました。しかしこれには求めるデータが無くてがっかり。長期欠席者のデータはあるのですが,そのうち不登校者数がはっきりしているのは平成10年度ののみ。これでは過去のも取りそろえなければならない。
 さらに「進学率」「卒業率」を計算してみると,どうもこの『要覧』の数字と合わない。なぜだ???要検討。


・板倉聖宣先生の著作
 以下の講演記録がまさにぴったりの内容です。「高校への進学率・卒業率と4年制大学の卒業率」「日本の小中学生のうち〈学校ぎらい〉による長期欠席者の変遷」というグラフもあります。とりあえずは,これらのグラフにここ数年のデータも付け加えようと思っています。

 板倉聖宣 「教育の未来に向かってオーム真理教から教育を考える」 1995.11.18 日高教育会館での講演記録
 『1996たのしい授業フェスティバル&入門講座』ガイドブック 兵庫仮説実験授業研究会 1996.3.26

 さらに『たのしい授業』のバックナンバーを調べていて,以下の文献を発見。

 板倉聖宣 「校内暴力・いじめ・登校拒否のその後」グラフで見る世界116 『たのしい授業』No.193 [文献*1]

 『文部統計要覧』では登校拒否数のデータが得られなかったので,「板倉聖宣先生はどこから入手したのかなぁ」と思っていたら,この記事に詳しく書いてありました。それは

 文部省 『生徒指導上の諸問題の現状と文部省の施策について』 1997

という一名『問題行動白書』からの数字なのです。
 ただここでの登校拒否数の数字がボクが持っているデータと異なります。それは板倉先生のグラフのデータは,「50日以上欠席しているもの」だからです。文部省は平成2年度までは,「50日以上欠席のもの」の集計をしていましたが,平成3年度からは「30日以上欠席のもの」として調査しているのです。そこでボクも「50日以上」に統一してグラフを作ることにしました。この白書は入手可能か。

 板倉聖宣 「図表に見る日本の教育」グラフで見る世界72 『たのしい授業』No.142
 板倉聖宣 「図表に見る日本の教育」 「週刊朝日百科 日本の歴史103 近代I 4 学校と試験」 1988

 上記二つは同じグラフであるが,『たのしい授業』の解説が詳しい。「週刊朝日百科」には,「明治期における学齢人口の就学率・通学率の変遷」のグラフもある。

 板倉聖宣「未来の学生・生徒数の予測」グラフで見る世界99 『たのしい授業』No.173
     生徒数の変化も考えなければなりません。

 板倉聖宣「〈たのしい授業〉の学校史的意義」『たのしい授業』No.101

 板倉聖宣 「自分の判断で行動する人の時代 登校拒否児の増加は明るい社会の前ぶれ
          『たのしい授業』No.187 『教育が生まれ変わるために』(1999.8)にも収録。

 板倉聖宣 「校内暴力とたのしい授業の必要性」『教育の未来に向けて』1995.8

 板倉聖宣 「〈高校を中退してよかった〉という高校中退生」『たのしい授業』N0.109
              『仮説実験授業の考え方』(1996.12)にも収録


・『知識・情報 imidas2000』 集英社
 類書の中で『イミダス』だけが不登校数変遷のグラフが載っていました。これは「30日以上欠席」のものです。ただ数字のデータがありません。

・『日本国勢図会』
 これにも載っていました。「50日以上欠席」のデータです。しかしちょっとおおまかなデータ。CDROM版もあるけど,そちらには詳しいデータが載っているのであろうか。


・不登校のホームページ
 「不登校」で検索したら十万のホームページが検索されて驚きました。大問題なんだなぁ・・・。今度は「登校拒否」で検索してみよう。登校拒否では5000件でした。


◎1998年度都道府県別小中学生の不登校者数率(2/11更新)

 なぜか文部省の不登校のデータは都道府県別になっています。このデータに在籍者数のデータを加えて「不登校率」?を出してみました。日本地図にドットうちすると,「不登校の名産地」がわかる?!
 でもこの数字にはかなり手心が加えられている気がします。実際はもっともっと多いのではないでしょうか。

小学校

 

中学校

地方

不登校

在籍者

割合

順位

 

地方

不登校

在籍者

割合

順位

                         
 

全国

2,6014

750,0315

0.35%

     

全国

10,1680

424,3763

2.40%

 
                         

25

滋 賀

577

8,8820

0.65%

1

 

31

鳥 取

784

2,3128

3.39%

1

30

和歌山

410

6,7050

0.61%

2

 

28

兵 庫

6167

18,7196

3.29%

2

39

高 知

264

4,6384

0.57%

3

 

33

岡 山

2067

6,8579

3.01%

3

33

岡 山

584

11,8268

0.49%

4

 

30

和歌山

1163

3,8637

3.01%

4

32

島 根

231

47277

0.49%

5

 

9

栃 木

2195

7,4161

2.96%

5

20

長 野

657

13,5239

0.49%

6

 

39

高 知

788

2,7561

2.86%

6

34

広 島

793

17,4660

0.45%

7

 

14

神奈川

6803

24,2359

2.81%

7

13

東 京

2525

56,1791

0.45%

8

 

26

京 都

2312

8,2630

2.80%

8

29

奈 良

392

8,8073

0.45%

9

 

19

山 梨

854

3,0587

2.79%

9

26

京 都

623

14,3837

0.43%

10

 

37

香 川

978

3,5434

2.76%

10

9

栃 木

550

12,7626

0.43%

11

 

21

岐 阜

1965

7,3909

2.66%

11

14

神奈川

1912

46,0689

0.42%

12

 

29

奈 良

1335

5,0566

2.64%

12

21

岐 阜

547

13,1838

0.41%

13

 

36

徳 島

759

2,8766

2.64%

13

15

新 潟

622

15,2065

0.41%

14

 

25

滋 賀

1293

4,9501

2.61%

14

31

鳥 取

159

3,9607

0.40%

15

 

8

茨 城

2869

11,0017

2.61%

15

47

沖 縄

405

10,8441

0.37%

16

 

11

埼 玉

5611

21,6501

2.59%

16

37

香 川

220

6,0459

0.36%

17

 

2

青 森

1428

5,5416

2.58%

17

36

徳 島

173

4,9309

0.35%

18

 

15

新 潟

2224

8,7570

2.54%

18

17

石 川

247

7,0798

0.35%

19

 

47

沖 縄

1535

6,0595

2.53%

19

6

山 形

273

7,8675

0.35%

20

 

13

東 京

8227

32,8500

2.50%

20

28

兵 庫

1158

33,4651

0.35%

21

 

32

島 根

681

2,7363

2.49%

21

16

富 山

218

6,3038

0.35%

22

 

4

宮 城

2119

8,5695

2.47%

22

2

青 森

322

9,3720

0.34%

23

 

23

愛 知

5670

23,0741

2.46%

23

19

山 梨

193

5,6814

0.34%

24

 

34

広 島

2417

9,8472

2.45%

24

23

愛 知

1403

42,3526

0.33%

25

 

44

大 分

1059

4,3726

2.42%

25

8

茨 城

622

18,9459

0.33%

26

 

16

富 山

871

3,6396

2.39%

26

35

山 口

288

8,8033

0.33%

27

 

43

熊 本

1685

7,0720

2.38%

27

11

埼 玉

1324

40,8080

0.32%

28

 

27

大 阪

6387

26,9855

2.37%

28

4

宮 城

468

14,6782

0.32%

29

 

20

長 野

1741

7,5006

2.32%

29

5

秋 田

222

6,9810

0.32%

30

 

10

群 馬

1576

6,9013

2.28%

30

10

群 馬

389

12,4335

0.31%

31

 

6

山 形

1023

4,5032

2.27%

31

18

福 井

164

5,3393

0.31%

32

 

12

千 葉

4255

19,0019

2.24%

32

27

大 阪

1471

49,0741

0.30%

33

 

35

山 口

1094

5,2229

2.09%

33

24

三 重

343

11,6437

0.29%

34

 

40

福 岡

3710

17,7796

2.09%

34

22

静 岡

668

23,2079

0.29%

35

 

3

岩 手

1051

5,1342

2.05%

35

43

熊 本

344

12,1316

0.28%

36

 

7

福 島

1696

8,2880

2.05%

36

44

大 分

208

7,4473

0.28%

37

 

17

石 川

771

3,9979

1.93%

37

7

福 島

395

14,3125

0.28%

38

 

45

宮 崎

873

4,5917

1.90%

38

41

佐 賀

158

5,9672

0.26%

39

 

24

三 重

1224

6,4992

1.88%

39

46

鹿児島

318

12,0700

0.26%

40

 

18

福 井

539

3,0068

1.79%

40

1

北海道

858

33,3691

0.26%

41

 

41

佐 賀

636

3,6030

1.77%

41

3

岩 手

227

8,9665

0.25%

42

 

5

秋 田

717

4,0892

1.75%

42

12

千 葉

845

33,9429

0.25%

43

 

46

鹿児島

1217

6,9794

1.74%

43

45

宮 崎

188

7,8531

0.24%

44

 

22

静 岡

2272

13,1715

1.72%

44

40

福 岡

666

30,3529

0.22%

45

 

1

北海道

3286

19,2888

1.70%

45

38

愛 媛

200

9,1431

0.22%

46

 

38

愛 媛

878

5,3355

1.65%

46

42

長 崎

190

10,2949

0.18%

47

 

42

長 崎

875

6,0235

1.45%

47

                         
  (注) 「不登校」とは、平成10年4月1日から平成11年3月31日までに30日以上欠席した児童生徒をいう。
  文部省のホームページの統計資料より丸山秀一が作成。
  #のところは,都道府県別の番号です。これに従いソートすると北海道からの順番に並ぶ表となります。


 下記のファイル名をクリックするとダウンロードします。このファイルはCSV形式です。たいていの表計算ソフトで読み込めます。ふつうはダウンロードしたファイルをクリックするだけでファイルを開くことができます。

 「平成10年度都道府県別小中学生不登校者数一覧表」 H10futoko.CSV 4KB

 文部省統計資料より丸山秀一が作成。

・池田毅司さんから反応

 仮説社の「日本の人口地図」に不登校数をドットうちしてみました。結果,わかったことは日本中で同じように不登校があるということでした(笑)。つまり名産地と言える都道府県はないことがわかりました。(2/7)


 そうですか,名産地はありませんでしたか。それだけ日本は全国的に画一的な教育がされているということなんでしょうね。ぜひそのグラフを見てみたいです。仮説社の「日本の人口地図」というのは,どうやって手にはいるのですか。

不登校についてのメモ
池田毅司
2000.2.7

不登校は問題なのか,問題だとすれば誰にとって何が問題なのか


● 不登校は問題だったのか,問題だったとすれば何が問題なのか

 明治時代も不登校が多かったですよね,子どもは働き手なので親が子どもを学校に行かせませんでした。「家の手伝いをしろ」って。国民のほとんどが百姓でしたし,無理もないと思います。
学校に行く意味がわからないのですから。
そのころ,不登校は問題になったのでしょうか。問題になったとすれば何が問題だったのでしょうか。

政治家の立場から見れば
「文字を覚えないと兵隊になっても役に立たない」
「計算もできないとヨーロッパに追いつき,追いこせない」
でしょうか。
≪禁酒法と民主主義≫には未成年者喫煙禁止法の提出理由に
「兵隊にとれなくなって困る」
「小学生が町でタバコを吸ってるいるのは文明国として恥ずかしい」
なんてのがあったと思います。

 子どもを学校に行かせる親の立場から見れば,
「長男は将来百姓になるとしても,これからの時代は字が読めないと百姓も困るんじゃないか」
「次男,三男は外へ働きに行く。読み書き・そろばんができないと仕事がなさそうだ」
でしょうか。

<たいていの問題は経済問題・雇用問題>という馬鹿の一つ覚えでいくと,
・政治家としては
「戦争に勝つこと,産業を盛んにすることがこれからの日本の経済・雇用をよくする道。それにはすべての子どもたちに読み書き・そろばんを覚えてほしい」
・親としては
「なんといっても仕事がないと困る,子どもを学校に行かせよう」と

政治家も親も経済的な問題で子どもたちを学校へ行かせるようになったのかな。

● 不登校は問題なのか,問題だとすれば何が問題なのか

 さて,今の不登校は何が問題なのでしょうか? 学校へ行かなくても子どもたちは読み書き・そろばんができます。憲法で戦争をしないことを決めました。
 学校を卒業しないと仕事があまりない。これは問題です。高校をやめた人がまずぶち当たる壁。「やっぱり高校をでていないと使ってくれない...」。小学校・中学校の不登校にはあまり関係ないか...
 となればやっぱり先生(そのほとんどが公務員)の雇用問題でしょう。不登校を認めて「別に学校へ行かなくても,ほかの施設や自宅で同じ程度の知識を身につければOK」とすれば,100万人もいる先生の雇用対策を政府が考えなきゃならない。しかも,こんな不況のときに。
 仮に新たな産業に先生たちが比較的スムーズに雇用されていけば(これほどつぶしの効かない仕事はないから無理だとは思いますが),政治家も「不登校は時代の流れ」と容認していくのでしょう。

● 1つの産業としての転換期ではないか

 とにかく今の学校は生徒にとって役に立たなくてつまらないんだから,産業として衰退するか(造船業や石炭産業のように),内容が変わっていく(役に立つ,たのしい学校になる...丸山さんやぼくはこの道を探っているといえるのでしょう)か道はありません。
 「失業させずに公務員を減らす」という動きは「郵政民営化」「大学独立法人化」ですでにはじまっています。いつ「先生」に及んでもおかしくない...その時は「生徒の不登校」じゃなくて「先生の首切り・再雇用」が問題になることでしょう。国鉄を思い出しますね...
 「みんなが必ずしも郵便を使わないこと」や「みんなが必ずしも国立大学をめざさないこと」は問題じゃなくなっています。「みんなが必ずしも学校へ行かないこと」も問題じゃなくなるでしょう。
 「宅急便・電子メール」や「魅力的な私立大学・専門学校」といった強力なライバルが現れていないので,「公立小学校・中学校・高校」の先生たちは<自分の雇用はぜったい大丈夫だ>という前提で,生徒の不登校を問題にしているのですが,そんなお気楽なことを言っていられなくなるのも,時間の問題!
 自分で書いていて恐くなってきました(笑)。ノウミソがどんどん動いちゃう。
 時代の流れに取り残されそうな江戸時代末期の武士が,百姓の年貢滞納を問題にしているみたいな...自分の失業が迫っているというのに。

ともあれ,どんなレポートができるか楽しみですね。

 この池田さんの発想には,ボクは驚きました。そういう発想もあるなぁ。「教育は産業として衰退する」かぁ。それとも変革するか。


不登校生徒児童数の推移

 データを元に全面的にグラフを書き直し,「就学者数に対する不登校者の割合」も加えました。

 左のグラフをクリックすると,大きなグラフを表示します。これはPDF形式です。



 平成3年度(1991)からのデータは「学校嫌いによる30日以上欠席者数」のものです。だから1991年度に急に人数が増えています。平成2年度までは「50日以上欠席者数」のものです。
 本当は全部「50日以上」で統一した方がよいのでしょうが,そのデータは今回得られませんでした。

 平成11年度の結果でもグラフは上昇傾向です。景気のいい話です。さらに割合を見ますと,少子化の影響で,さらに急上昇しているのがわかります。(2000.12.21)


 グラフを最新のデータを入れて書き換えました。(2003.8.16)






◎高校への進学率・卒業率と4年生大学の卒業率

 板倉先生のグラフに最新のデータを加えるつもりで作りました。進学率は『文部統計要覧』よりとりました。卒業率は同じ資料より,ボクが計算しました。大学の卒業率がまた上昇してきています。

 左のグラフをクリックすると大きなグラフが表示されます。

 

■「学校不適応」についての教師のためのミニ問題集

  この問題集は2.26の札幌たの授サークルで発表したものです。

 ここをクリックすると問題がスタートします。

 PDFファイル版 2000.12版

 「学校不適応の問題」 futekio.PDF 60KB

 ファイル名をクリックするとダウンロードします。このファイルはPDF形式です。



◎反応

 池田さんから反応をいただきましたので,了承を得て公開いたします。

ミニ問題集について家でもう一度読んでみました。気になった点だけ書いておきます。

● 第一部[質問6]はない方がいいのでは...

「いじめ」だけグラフの形が全然違っていて,それまで「なるほど,キャンペーンを張って一時的には数を減らしても,根本的には直っていないからなあ」なんてイメージを持ったのですが,「いじめ」のグラフを見て「?」。で,11ページで

> これらのグラフを見ると,校内暴力もいじめも登校拒否も,同じ原因によるもの
> であることは明らかといえるでしょう

と言われても,グラフの形が違うのに「何で明らかなの?」と思います。
だから「いじめ」のグラフはとりあげず,

> 校内暴力も不登校も一時的に数が減りましたが,その後増加し,現在は統計を
> 取りはじめた年よりも増えています。これは原因が根本的に解決されていないと
> 考えていいでしょう。

くらいの文章なら,ぼくは納得がいきます。
「いじめ」は校内暴力や不登校に比べて,目に見えない部分も多いので統計の信頼度も高くないと思います。少なくとも,ぼくはあのデータをあまり信じていません。

『歴史の見方考え方』の場合,すべてのグラフが江戸時代の前半・後半・明治維新
で劇的に変わっているので,「時代が変わった」というイメージが頭の中に自然にでき
ます。
あの感動に比べると,グラフが一致しないのに「○○が明らかです」と言われても,なかなか納得できないですね。

● 第二部の[質問1]の選択肢

高校進学率は99,95,90の3つでいかがでしょうか?99,97,95のちがいはほとんど感じられないのですが...

● 17ページの質問は「だまされた感じ」がしました

<やめなければよかった>という人の割合をきく問題ですが,<やめてよかった><少し後悔している><やめなければよかった>の3つのうち,<やめなければよかった>の割合はどれくらい...と聞いてほしいです。
ぼくは<やめてよかった>と<やめなければよかった>の2つのうち<やめなければよかった>の割合はどれくらいか...と考えたからです。
やめた生徒は一度は「やめなければよかった」と後悔するのがふつうです。実際に,中退者がさせてもらえる仕事は限られたものだからです。
ぼくも高校をやめていれば直後には後悔したと思います。そして,「ふつうに卒業するやつらに負けてなるか」と次の段階に踏み出すと思うのです。踏み出してしばらく後に面接調査をすれば,<やめてよかった><少し後悔している>が半々でしょう。
大阪の調査結果もこの2つでほぼ80%ですから。

ほかに気づいたことがあればまた書きます。

     池田毅司  2000.2.27

 

・第一部 [質問6] いじめ
 池田さんが指摘されたようなことをボクも感じました。それでここの[質問]は簡単な形にしたのです。ただボクは板倉先生が書かれていることに共感できるのです。今後最新のデータを入手してグラフを更新してから,また考えたいと思います。

・第二部の[質問1]の選択肢
 これはご指摘の通りです。

・17ページの質問
 これは新聞記事にあったとおりに問題にしたものです。


◎反応

 山本海行さんから反応をいただきました。

 不登校のプランは,クールにデータで示すようになってるのがいいですね。江戸末期の雰囲気ですが,明るい展望も持てるといいですね。江戸時代から明治のような革命が起きるのか?       山本海行  2000.3.2  

 不登校生徒の増加のグラフなんか見ていると,「どこまで増加し続けるのだろうか」と思います。


○<学校不適応の問題>
 札幌の講演(2001.1入門講座)で,板倉さんが,,力・富・知力の次の時代がきているのではないかということをおっしゃっていましたね。その時,ぼくは,「それでは今まで多くの人が,夢と描いていたものがなくなるのではないか」と質問しようかと思いました。でも,考えてみるとこの答えは,もう出でいると思いました。それは,「それぞれが自分の興味関心で自分の夢を持つことになる。そして,その時の勉強は,仮説実験授業を中心としたもの以外にはあり得ない」そういうことなんだと思います。
 今,大きく世の中の構造改革が進んでいる。その歩みは,遅いようにも思いますが,今や学校内部の問題から,社会の問題となって,案外急速に進む可能性もあります。成人式の騒動や,有明海,機密費などの世論もその表れでしょう。<その時の,答えとしての仮説実験授業の役割は大きいなぁ>と,思っちゃいました。

 林秀明さん 2001.1.31

 不登校者数とその率は,毎年増加しています。未来は確実に明るいです。



不登校の現状と報道

 不登校は増えている?減っている?

 全国紙の報道を比較してみました。2005.8


「不登校の現状と報道」 Rfutoko.PDF 202KB

「全国紙報道一覧」 Zenkoku.PDF 8KB


不登校の現状と報道2006」 文科省の不登校に関する公式見解もまとめてみました。


不登校の現状と報道2007


不登校の現状と報道2008


不登校の現状と報道2009


・雨野終三さんのこちらのレポートもどうぞ

 著者の許可を得て載せております。


 「ボクとボンズの不登校日記」 不登校日記.PDF 266KB

 このレポートを読むにはパスワードが必要です。パスワードは「伝言板会員」のものとは違います。パスワードはメールでご請求ください。


 「不登校解決マニュアル」