■不思議研究会
不思議研究会とは『妖怪玄談 狐狗狸の事』の著者としても知られる哲学者の井上円了が「迷信撲滅」のために組織したものです。彼の影響を受けて,「科学者が相手にしない超能力や超常現象などにお相手いたしましょう」と1985年に組織されたのが不思議研究会,通称「シギケン」です。その活動は,超能力が流行していない現状では休止状態にありますが,アンテナだけはいつも張ってあります。シギケンの膨大な成果を,ここで公表するのは難しいので,最近気になった話題から載せていきます。
シギケン独特の言い回しがありますので,だまされないようにお気をつけください。このページのみ。筆者は匿名(不思議庵主人代行ではないかと思われます)であります。笑。
宗教関連の話題は,【唯物論的冠婚葬祭研究会】でもどうぞ。
内容
選択式問題から正答を選ぶ秘密の方法??
著者の許可を得てその一部を公開します。
「正解はドレダ」 2009.8.23
実際の試験問題はこちらでチャレンジ
https://www.naitei-shien.net/spi10/warmingup_question.php?type=5
■ESP実験
「なぜマジックにだまされるのか」『日経サイエンス』2009年3月号 に紹介されていた超能力マジックは,心理学的にとてもおもしろい。まさしく「なぜだまされるのか」という問題。
作者のサイトで体験できますので,ぜひどうぞ。
http://sprott.physics.wisc.edu/pickover/esp.html
紹介レポート 「ESP実験」 ESP.pdf
なんと,ダイソーで全く同じネタのマジックを売っているのを発見。ということは,このマジックは古典的なものなのか。
「完全消失トランプ」 ザおもしろ手品No.16 大創産業
「13個の点」は不吉と苦情殺到、航空機のロゴ変更 2007.02.22 Web posted at: 19:34 JST - CNN/AP ベルギー・ザベンテム──ベルギーのブリュッセル航空が新たに採用したロゴマークは、ブリュッセルの頭文字「b」を「13個の点」であしらったデザインだった。考案したデザイナー、ロナーネ・フートさんにとっては、バランス良く「b」を構成するのにちょうどの数だった。しかし、「信心深い」利用者から「不吉な数だ」との苦情が殺到。同航空はデザイン変更を決め、「14個目」の点を付け加える作業に追われている。 「13」の点を組み合わせたのは、バランス良く配置できただけでなく、ブリュッセル航空が乗り入れているアフリカ大陸の国が13カ国であったためでもある。同空港にとっては非常に「よい」数字だったのだが、イタリアや米国から「不吉な13という数字がある飛行機には乗りたくない」との苦情が相次ぎ、変更を決めた。 あちらこちらか届く苦情に、フートさんは「そんなに悪いことだったのか?」と驚いている。 ブリュッセル航空は、SNブリュッセル航空とヴァージン・エクスプレスが合併した航空会社で、3月25日に就航予定。新たにデザインを創り出すには時間がないため、点をひとつ、増やすか減らすかのどちらかにすることになった。 しかし、ひとつ減らして「12個」にすると、キリスト教の「十二使徒」を暗示させてしまうため、ひとつ増やして「14個」にすることに。 この対応に、ブリストル大学のブルース・フード教授は、「この航空会社が中国に乗り入れてなくて、本当に良かった。中国人の数字に対する吉凶の思い入れは非常に強いうえ、中国では『14』という数は『死にたい』という言葉の音に近く、忌み嫌われている数字だから」と話している。 |
「プラントーン」エポック社 7000円
これを昨年末におもちゃ売り場で見つけたとき,私の心は高鳴りました。なぜならこの「植物の感情を知る」というセンサーは,超常現象研究家にとって,大まじめなテーマの一つだからです。
しかしこれに7000円も出すのはためらわれました。「どうせ売れないから,そのうち処分価格になるだろう」と思っていたら,半年たってその通りになり,3000円で購入しました。
このセンサーの仕組みは心電図計のようなものです。説明書によると「0.001V〜0.0001Vの生体電位の変化を読みとり,活発な状態(変化が大きい)ときは高い音が鳴り赤のランプが点灯し,安定している(変化が小さい)ときは低い音が鳴り緑のランプが点灯する」となっています。
測定には,まずアースを土に差し込みます。そして二つの電極を同じ株の葉にとりつけます。サボテンに取り付けたのですが,まあやかましいことといったらありません。電位の変化が音になるのですが,それがメロディのようになるのです。「超常現象の常識」からいえば,「植物も知性や感情を持ち,植物同士でコミュニケーションをしている。植物に触れたり,話しかけたりすると,それに応じて反応する。同じ仲間の植物を隣室で殺したものが側に近寄ると,激しく反応する」ということになっています。しかし,電極の部分をちょっと動かしてやるだけで反応するので,あやしいものです。また葉っぱをちぎってしまったときも,特に何も反応しませんでした。(説明書には〈植物をいじめるような実験はするな〉とある。笑)ただ,このサボテンは「独り言」が好きなようで,センサーの感度を最低にしてやっても,始終なにか「話しかけてきます」。「〈腹減った〉といっているのかな」とか考えると,たしかにけっこうたのしいです。
さてこのセンサーを人間につけるとどうなるでしょうか。やってみると,うるさいったらありません。どうも人間には植物のような「平常心」がないみたいです。(笑)
このセンサーは,音にもう少しお金をかけて,数万円の定価にすれば,立派な「超能力グッズ」となるでありましょう。センサーの奏でる不思議なメロディの中で暮らしていると,「ニューエイジ」の雰囲気に浸れること請け合います。傑作なのは,このおもちゃの対象年齢が「16才以上」だということです。なんで?子どもの自由研究にぴったりだと思うけどナァ。
さあ,みなさんも購入して,植物の「個性」「ひとの好き嫌い」「体調や気分(人を無視することもあるそうです。笑)」「他の植物との相性」を感じてみませう。ただし16才以上ね。笑。(2000.7.27)
「カルトを見極める目 一人ひとりに必要」
元東北学院大教授(宗教学) 浅見定雄さんの話 『北海道新聞』2000.5.9夕刊より宗教には二種類ある。教祖自身に裏表がなく,自分の言うことを自ら信じている釈迦やキリストなどの宗教と,教祖が自分の教えを自ら信じることなく,詐欺師であることを自覚しているカルトの二つ。足裏診断など手相占いのまねで,天声によるものでも何でもない。金もうけの手段であり,法の華がカルトであることは明らかだ。
カルトは先進国の「寄生虫」として存在し,消えることがないと覚悟しなければならない。なぜなら先進国は@信教の自由が保障されているAプライバシーが大切にされているB金銭面での豊かさがあるーためだ。(以下略)
ボクは宗教を「カルトと宗教」に分けることがよく分かりません。教祖が自分の教えを信じているカルトもたくさんあるでしょうし,釈迦やキリストが自分の教えを信じていたかどうかもあやしいものです。ようするに教祖の善意だけで宗教を分けることはできないと思うのです。また宗教に「良い・悪い」はないと思います。それはどんな宗教もその本質において同じだからです。だからオウム事件以降,既存の宗教団体は危機感をもって当然なのです。そしていまこの話のように「宗教を良いものと悪いものに分けて,悪いものを排除しようとする試み」は,宗教の延命措置にはならないでしょう。むしろその正義感から,より多くの「カルト」を生むことになりかねません。
ところでこの「カルト」という言葉,『広辞苑』などには載っていません。英和辞典で調べると,
cult n.
1a (宗教的)崇拝.
・an idolatrous 〜 偶像崇拝.
b 祭式, 祭儀, 礼拝(式).
2a 崇拝, 尊崇, あこがれ, 礼賛; 《一時的な》 流行, …熱 (fashion, craze).
・the 〜 of beauty 美の礼賛.
・the 〜 of Napoleon [blood and iron] ナポレオン [鉄血政策]崇拝.
・the 〜 of golf ゴルフ熱.
b 崇拝の対象.
c 崇拝[礼賛]者の集まり.
3a 異教, にせ宗教.
b 教団, 宗派 (sect).
c 祈祷療法.
4 【社】 カルト 《伝統的組織の教団に対し, 組織性の薄い特殊な少数者の集団》.
[リーダーズ英和辞典]
とありました。どうももともと「にせ宗教」などの否定的な意味合いの言葉のようです。(2000.5.12)
「世界初のおばけ探知機です。超常現象が起こる際に発生するといわれている微弱な磁界の変化と、身体的な変化を特殊なセンサーで検出し、おばけ(=未知のエネルギー体)を検出するものです。検出精度を高めるために、本体にバイオクロックを内蔵し、超常現象が多発するといわれている丑三つ時、新月・満月等の時間的要素も判定基準に組み込んでいます。おばけが検知された際は、音と16個のLED点滅パターンで出現を知らせます。先端には磁界センサーとしてお守り玉が取り付けられています。より正確な検出のため、深夜0時に電池を入れてスタートさせてください」(販売元サイトより http://www.ghostradar.jp/index.html)
以前は,USBメモリーがついていて「パソコン用品」として販売されていたのですが,このUSBメモリーは,おばけ探知機の機能に何の関係もないため,今回USBメモリー無しのモデルが売り出されたようです。ストラップもついて便利になりました。
どんなものなのかは,http://plusd.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0504/21/news001.htmlの記事をどうぞ。なんと「除霊」機能もあるそうです。うーん「お買い得」。開発者は「・・・を仮説として」と語っていますが,それは仮説ではなく「妄想」というべきものです。まあ開発者もシギケンのように,「ホンキで冗談」をやっています。
実物を入手したので,早速実験してみました。「めったにみつかることはありません」として「おばけ発見報告全国マップ」まで公開されていますが,事実北海道での発見報告はまだまだなし。
家では何の反応もないので,職場へもっていったら,みなさん大喜びで夜の校舎を探検に出かけるのでありました。それから,どこかへ出かけるたびにこの探知を持って歩いているのですが,本当に反応はありません。
2005.5.1発見の「おばけ」です。
・札幌市西区発寒JR線沿いの立体交差下
影響範囲が狭く,移動特性が有り,身体影響が正
・高速道路「登別東インター」付近
影響範囲が狭く,移動特性が無し,身体影響が負
ついに墓地へも実験に行きました。さて反応は??
結果は,全く反応がありませんでした。
しかし,5.3本日発見したのは・・・
・高速道路「登別室蘭インター」から幌別ダムの付近
影響範囲が狭く,移動特性が有り,身体影響が正
とにかく「きもだめし」をやるときは,これをもってゆくと恐怖がものすごく増幅されます。私は暗闇を怖いと思ったことがないのですが,これで測定しながら歩く暗闇は恐怖でした。映画「エイリアン2」を思い出します。 2005.9.11